ネパール・ジャナクプル鉄道に乗車後、カトマンズ観光を終えてバングラデシュ・ダッカに飛びました。インド・ダージリンヒマラヤ鉄道に効率的に乗ろうと、ダッカを北上するルートを選択。吉と出るか、凶と出るか…。
初掲載:2024年2月 Last Update:2024年2月
Agargaon (Bangladesh) | Uttara North | Dhaka Metro 11.7㎞ | 60Tk. |
Dhaka(Kamlapur) 11/27 21:45(23:35) |
Lalmonirhat 11/28 07:20(09:45) |
Lalmoni Express 450.9㎞ | 966Tk.(Snigdha) 1,801Tk.(AC_B) |
Esplanade (India) 12/1 10:03 |
Nonapukur 10:26 |
Kolkata Tram Route No.25 2.8㎞ |
6Rs |
Kalighat | Dakshineswar | Kolkata Metro 20.3㎞ | |
Don Mueang (Thailand) 12/2 07:27 |
Ayutthaya 08:27 |
RAP135 48.9㎞ | 20THB |
Ayutthaya 16:37 |
Krung Thep Aphiwat 17:55 |
RAP136 63.6㎞ | 20THB |
1Tk.(バングラデシュタカ)=1.36JPY 1Rs(インドルピー)=1.79JPY 1THB=4.21JPY(当時のレート) |
ダッカ空港から直接旅行代理店へ
バングラデシュの鉄道旅で最大のハードルが長距離鉄道の切符入手です。ある現地旅行代理店に目星をつけ、メールのやりとりを重ねました。 支払いと切符入手のため、直接代理店を訪ねました。空港の少し離れたところからCNGと言われる三輪自動車(バイク?)タクシーに乗り、北上します。スマホのグーグルマップで運転手を誘導して到着。無事(?)、切符を入手しました。
ダッカ空港駅にぶらり |
再びCNGに乗り、ダッカ空港駅(Dhaka Bimanbandar)に着きました。駅を探検して、うまく列車が来たら、中央駅であるコムラプール(Kamlapur)駅まで乗ろうと目論む。
あっ、屋根に乗客(?)が乗っている。「お~、まだ上に乗れるんだ」と、時折テレビや雑誌で見かけるシーンを目のあたりにしました。
線路も、特徴的です。三線軌条と言われる、レール3本の形。バングラデシュはインドの広軌(1,676㎜)とメートル軌(1,000㎜)の2種類の軌道があり、ダッカ近郊では併用している三線軌条を見ることができます。日本でも青函トンネルや秋田新幹線の一部に見かけます。
3本ほど列車を見送ったものの、何故かコムラプール発の列車ばかりで、コムラプール行きは来ず。でも、何故かコムラプール行きホームにはかなりの人がいる。あまり待っても…と、バスに「路線変更」。
ダッカのバスもなかなか刺激的です。他の車と擦りながら運転するのが前提のバスばかりで、あばら骨然とした車体には苦笑いを禁じえません。
車掌の男性は行き先を大声で叫び、乗客を集めている。私も負けじずと車掌に、予約したホテルがある「モティジール(Motijheel)?」と連呼してバスを見つけ出し、乗り込みます。
こんなバスばっかり
夜、シャワーを浴びて翌日の準備に取りかかります。手に入れたチケットをよくよく見ると、「乗車駅が始発のコムラプール駅ではなく、ダッカ空港駅」そして、「記名式で、チケットに記されている名前が頼んだ旅行代理店の担当の名前」でした。
いくら私が東南アジア系の顔だからと言っても、バングラデシュ人には見えるか!記名式は転売防止のために設けられているはずで、トラブルになりかねない。
頭を抱える。翌朝、ダメ元で、改めて列車のチケットを買いにいくか…
翌朝、リキシャに乗ってコムラプール駅に向かいました。途中、工事中のはずのダッカメトロ・モティジール駅の高架下を通ります。なんか、もうできあがっているのでは?と思ってしまう。「中心街まで通ると、更に便利になるなぁ」と、その時は思っていました。
工事中(?)の高架下を進む もう、出来ているんとちゃうの?(モティジール駅) リキシャは進む
渋滞に巻き込まれつつも、コムラプール駅に到着。切符売り場で当日夜のラルモニルハット(Lalmonirhat)行き「Lalmoni Express」を告げると、座席車のチケットを入手することができました。1等座席車の「スニグダ(SNIGDHA)」で966タカ(=1,314JPY)。これだったら、最初から旅行代理店に頼まなくても良かったとも言えるのですが、あくまで結果オーライです。
これで、「お前はこのチケットの名前ではない」との理由で寝台車両に乗れなくても、始発駅からラルモニルハットまで向かうことができます。重複区間がかなりあるが、金額とリスクを天秤にかけると、大したことない。さあ、気分を変えてダッカ市内観光に繰り出そう!
ダッカメトロについて
バングラデシュは人口が1億7千万人で世界第8位、首都のダッカは2000万人を超えます。これほどの人口稠密地帯でありながら、都市交通はバスしかありませんでした。中心エリアの車の渋滞は有名で、よく雑誌で紹介されるほどです。2022年12月に待望のダッカメトロが開通したことを知り、これは乗らねばとトライしました。
本来途中駅がとりあえず起点?
オールドダッカと呼ばれるエリアを観光後、CNGを飛ばしてアガルガオン(Agargaon)というところにやってきました。観光で訪れるような場所はなく、モティジールやコムラプールのような中心街まで工事が進んでいないので、とりあえずここを起点にしておこうか、といった感じか。
Agargaon駅に到着 おそらくエスカレーターも目新しかったろう
エスカレーターでコンコースへ。券売機の前に多くの人だかりができています。ベンガル語で買えるか…と思うと、英語画面があるのでほっとしました。自動改札を通りプラットホームへ。そこには、なんとなく神戸市営地下鉄に似た緑色の車両が現れました。それもそのはずで、車両は川崎重工業製。切符がソニーのFeliCaを採用した非接触型プラスティックカードになっていたり、信号システムが日本信号製だったり、各設備で日本企業が数多く参画しています。JICAがダッカメトロの計画策定時点からコミットしているとのこと。なんと、ホームドアまである。プラスティックの椅子なのが少し残念。さすがにこれは日本流にはならないみたい。
何より、バングラデシュにとって良かったのは、面白みに欠けるかもしれないが、機能的で、大げさな造りになっていないこと。かの国が外国で作る鉄道の駅のようにオーバースペックになっておらず、好感が持てます。
ベンガル語は絶対読めん… ホームドアまであるなんて
列車からから降りて流れに沿って歩いていると、前方に渋滞が発生している。覗いてみると、自動改札で渋滞が発生しているようです。
確かに、バーの開閉と切符(カード)の挿入と、改札機内の移動のタイミングに慣れていない人には難しいかもしれない。微笑ましい渋滞に、ストレスは感じません。
自動改札渋滞 北側の終着点なのでCNGやバスで家路へのラストワンマイルをつなぐ
なぜ券売機にモティジール?
一旦駅の外に出て売店のコーラで喉を潤します。すぐに折り返して券売機へ。よくよく見ると半透明の、訳のわからない表示で、南側終点のアガルガオンより先のモティジールが出ている???
戻りの列車は行きよりも更に混み、ラッシュと言っていい状態。12分間隔で運転されていてこの状態だと、ダッカ市街地の車の渋滞が少しは緩和されているんだろうな。
アガルガオンに戻ってきた。さぁ、オンボロバスに乗ってホテルに戻りましょうか。
ダッカメトロはモティジールまで開通していた
アガルガオン=コムラプール間は2025年オープンとばかり思っていましたが、旅先のいくつかの?体験、そして現地でグーグルマップでなぜか午前中にモティジールまでの時刻表が掲示されているので、あれっ?と思った。
トライする時間的余裕がなかったのですが、日本に帰ってネットで調べてみると、2023年11月5日から午前の短時間、正式開業の前に運行を始めていたことを知りました。リキシャに乗っていて、「あれ?もうできているのでは?」と思ったことが、その通りでした。
ふたたびコムラプール駅へ
各方面への夜行列車が出発する |
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列車が来ない…
電光掲示板は現地のベンガル語と英語が交互に表示されるので助かる。しかし、列車名は表示されるが、プラットホーム番号はなかなか出てこない。構内を散歩すると、三線軌条のポイントが目に入る。複雑な形だなぁ… |
複雑な形の三線軌条のポイント |
ようやく列車がやってきた
出発予定時刻が過ぎて50分以上経って、ようやくプラットホーム番号の表示「03」が出てきた。列車がホームに入ってきたが、すぐに乗り込むことができない。まずは清掃。ダッカ行きの列車が遅れて到着したので、折り返しの、この列車の出発が遅れたのでしょう。
事前にYouTubeで見ていた緑色の新型車両だ。ネットの情報だとインドネシア製とのこと。ちょっと意外。
まずは空港駅までは座席車に乗る。チケットに表示された「GA」の車両を探し出す。座席番号29はちょうど中央。鉄道用語の「集団見合い式」の真ん中だった。結局、予定から2時間近く遅れた23時35分、Lalmoni Expressがコムラプール駅を出発しました。
寝台車両で眠れるか…
うとうとして、ふと目が覚めると、なんと空港駅に到着していた。慌てて網棚からリュックを取り出し、寝台車両に移動しました。
2人用のコンパートメントで2段ベッドの下段が私の席だ。比較的新しい車両なので、清潔感も保てている。ほどなく車掌がやってきて、検札。なんと、何事もなく返された。名前の欄などチェックしない。手抜きなのか、そもそもチェックすることになっていないのか…。でも、助かった。
しばらくしてベッドの支度をしてもらう。疲れたのですぐにベッドに潜り込み、眠る。
朝のバングラデシュの田園を疾走
自然に目が覚めた。ぐっすり眠れたので気持ちいい。しばらくしてボグラ(Bogura)に到着。6時49分なので、2時間半の遅れだ。ボグラを出発して北上。扉を開けっぱなしにして風にあたる。のんびりした田園風景に心が洗われます。三期作が行われているのか、11月末だが、田んぼが青々としている。
100年を超えた橋で大河をゆっくり越える
カウニア(Kaunia)駅に9時12分到着。向かい側のホームには列車が待機していました。西側のロンプールに向かうのだろうか。
出発してしばらくすると
橋を渡り終えると、ゆっくり蛇行し、9時45分、予定より2時間25分遅れで終点のラルモニルハット駅に到着しました。
大きくカーブして駅に滑り込む
ラルモニルハット駅に到着 編成の途中に電源車がある 駅コンコース
国境の街ブリマリに進め
列車はラルモニルハットが終点ですが、この日の目的地はインドのシリグリ(Siliguri)。そう、世界遺産・ダージリンヒマラヤ鉄道の拠点となる街です。
まずは国境の町、ブリマリ(Burimari)を目指します。リキシャに乗ってバス乗り場へと向かいます。あっ、バスがいた。でも相変わらずぼろいなぁ。
聞くと、ブリマリには直接行かず、手前のパットグラム(Patgram)までとのこと。180タカ(=245JPY)払い、タバコを一服しながら出発を待ちます。予定より10分ほど遅い10時40分、オンボロバスが出発しました。
何書いているかわからん(バスチケット) 運転席横が女性優先席 チンタラチンタラ進む
3時間ほどかけてパットグラムに到着。CNGに乗り換え、線路を2度ほどまたぎ、14時22分、ブリマリに到着しました。
ええぇ~っ、う嘘やろ~!!
ネットで事前にリサーチしていたので、すぐに出国管理事務所の位置はわかりました。
最短だと11時頃に着く予定だったが、3時間半ほど遅れている。まぁ、暗くなるまでにはなんとか着くことができるだろう。インドのビザも事前に取得しているので、一気に国境越えしよう。手続きの部屋に入り、パスポートを提出した。
すると係官が「国境は越えられない」と言うではないか。何故かと問うと「インドとネパールとブータン国民しか国境を越えられない」と言う。やってしまった!!!
実はネパール=インド間の国境越え(カーカルヴィッタ=ラニガンジ間)が、新型コロナ感染拡大以降、インド・ネパール人しか開かれていないことを、グーグルマップの口コミ情報で把握済みでした。つまり、シリグリ回廊と言われるこのエリア全体がすべて同じロジックで国境を継続閉鎖しているのです。
どうしたらいいか聞くと「陸路での国境越えはベナポール(コルカタ=ダッカ間の国際列車『マイトリーエクスプレス』の経由地)だけで、後は空路だけだ」とのたまう。「ダッカに戻り、飛行機で移動するんだな」と笑いながら言いやがる。
結局、ダッカに戻るしかない。すぐ近くにバス会社の事務所があるので覗いてみました。物価が安いことをいいことに、1,800タカ(=2,448JPY)でバスの寝台個室を確保しました。発券してもらって、そのついでにモバイルバッテリーを充電させてもらうことにしました。道沿いにある小店でチャイを飲み、気分をリフレッシュしよう。
のんびりしている国境エリア。でも越えられない バス事務所の3階が休憩場所 チャイのカップはその都度熱湯で洗う
バス会社から、小汚い木賃宿のようなホテルの1室を何故かあてがわれました。上級客用の出発までの小休憩スペースということなのか?ツインの部屋で、先客がいた。ごろんと横になり、泊まる予定だったホテルのキャンセルや航空機の予約など、インドの旅程の修正をスマホでチャッチャと済ませる。便利だなぁ~と、変に感心する。でも、国境越えできないという、致命的ミスをやらかしたことは挽回できません。
これが個室バスのチケット 出発までの休憩用にあてがわれたベッド
6時近くになり、部屋を出て水を買い、バスに乗り込みます。おっ、土足厳禁。最奥部の上部が予約した「個室」。アルミのドアをギシギシ閉めると、完全に個室になった。18時14分、ほぼ定刻に出発しました。
横になれるのはとても楽チン。体力温存ですぐに眠る。途中目が覚め、非常食として携行していたカロリーメイトをぱくつき、また、うとうと…再び目が覚めると、どこかに停車している。グーグルマップで調べると、なんと朝、列車で到着したラルモニルハットだった。バスを降りてタバコを一服し、トイレも済ませた。バスに戻り、みたび眠ろう。
個室の上半身部分 こっちが足の部分 真ん中の通路の左右の上下に個室
翌朝8時51分、バスターミナルではなく、大きな道路に面したバス会社の事務所に到着。ダッカに着いたようだ。コルカタ行きのエアインディア便の時間も視野に入れつつ、さぁ、これからどうしようか…。
まぶしい朝日の中、乗ってきたバスを見送る ダッカにも2階建てバスがある。相変わらずボロいが 初のエア・インディア
バングラデシュの鉄道切符の予約について バングラデシュ鉄道(https://eticket.railway.gov.bd/)を予約するには、登録にSMSによる認証作業があるため、バングラデシュの携帯電話番号が必要で、事実上不可能です。 |
いわくつきのLalmoni Expressのチケット |
さらに、鉄道のチケット1枚だとうまみが少なく、相手にされない可能性があります。
そこで目星をつけたのがHISの現地事務所A社と、12Goでダッカ=チッタゴン間のチケットを予約した場合の旅行代理店Bです。バングラデシュの場合は紙チケットの授受が必要なので、12Goのサイトを深く潜ってB社を探し出しました。A社とB社にメールを送り、反応を比較し、B社に依頼しました。1,801タカ(=2,450JPY)の寝台列車のチケットを28USD(=4,200JPY)で入手しました。まぁ、許容範囲かな。
B社の名前をあえてこのHPに掲出しなかったのは、パスポートの画面コピーを送ったにもかかわらず、上で述べたように、チケットに記載された名前は私の名前でなく、旅行代理店の人の名前だったのです。私の場合は結果オーライだったが、トラブルになるおそれがあります。A社の方が良かったかも…
なんと、バングラデシュ北上の国際列車が運行されている。が…
インド=バングラデシュ間を結ぶ国際列車として有名なのはコルカタ=ダッカ間を結ぶマイトリーエクスプレス(Maitree Express)です。意味は「友情急行」。中国の「友誼商店(これわかる人はそこそこ中国通)」みたいなシラケた名前です。乗車することも考えたのですが、パスポートがないと予約できない、つまり、旅行代理店による予約は出来ません。時間的余裕がないので断念しました。でも、国境通過はできるので、こっちのほうが実は正解だったのです。
さらに現在は、インド=バングラデシュ間を結ぶ国際列車が他に2つあることを、計画中に発見しました。
1つはクルナ=コルカタ間を結ぶバンダンエクスプレス(Bandhan Express)で、週2往復運行されています。ただ、これはマイトリーエクスプレスの短縮版のようなもの。
そしてもう1つは、2022年6月からミタリエクスプレス(Mitali
Express)が運行されるようになりました。コルカタ=ニュージャルパイグリ(New Jalpaiguri)間を結び、まさに、バングラデシュ縦断にうってつけの国際列車です。ただ、日本人がこの列車を利用できるか(国境通過できるか)、情報が全くありません。怖くて、利用しませんでした。ま、利用しようとしても、そもそも前述のように新型コロナの余波で国境通過できなかっただろうな…。
コルカタのトラムについて 現役のトラムとしてはアジア最古で、1880年に開業し、1902年に電化されました。 かつては市内を縦横無尽に走っていたが、現在では3路線だけが走行され、観光用以外は完全廃止も視野に入っているとのことです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 朝、エスプラネード(Esplanade)というエリアにやってきました。ここは25系統トラムの始点になる場所です。また、5系統トラムの始点でもあり、数多く眺められるところと目星をつけました。 |
早速、乗り込みます。期待通りのオンボロさがそそられます。2両編成で、先頭側が1等、後方が2等とのこと。正直、何が違うかわかりにくいが、先頭車両がクロスシート形式(座席がすべて進行方向)、後方がロングシート形式(線路と平行に座席がある)の違いがあるようです。景色を優先して先頭(つまり1等)車両の一番前の座席を確保。ここだと運転手の動きも垣間見ることができます。チンチンと音を鳴らし、10時ちょうどに出発しました。
こっちは5系統のトラム(車両として変わることはない) チンチン、出発進行!
スタートはガラガラでしたが、停留所(電停)毎に乗客が乗ってきて、いい混み具合に。馬鹿でかい固定式の扇風機がとても印象的です。車の渋滞に時折巻き込まれるものの、急ぐ必要もないのでのんびり進みましょう。
チンチンと警笛を鳴らします。バスのけたたましい警笛よりは心地いい。でも、鳴らしすぎでは?と思った。足下のペダルを踏むと警笛が鳴る仕組みで、運転手も、ほとんど無意識でペダルを踏んでるんとちゃうか、と思えてしまいます。
途中まで5系統と同じ線路を東に進み、Wellington Crossingで、南へ分岐・右折します。しばらくして再び右折。ノナクプール(Nonapukur)という停留所で下車。トロリーをピンと張って進んでいくトラムを見送ります。この後は、マザー・テレサの墓がある「マザーハウス」を訪れます。歩いて数分の所にあるはずだ。
圧倒的な存在感の扇風機! 急カーブも難なくクリア
マザーテレサの墓
コルカタのメトロ
コルカタ観光にはメトロが活躍します。コルカタメトロは1984年、インドで初めて開通しました。トークン形式で、自動券売機でも買えますが、多くの人が有人切符(トークン?)売り場を利用していました。中心地のエスプラネード駅やパークストリート駅から、ドッキネッショル寺院やカリガート女神寺院、空港に向かう際に利用しました。撮影禁止と記されていましたが、こっそりと撮影しました。
変な前照灯 コルカタメトロのトークン
空港近くのダムダム(DamDam)駅で地上に出ます。北側の終着点のドッキネッショル(Dakshineswar)駅は、ドッキネッショル寺院を模した駅舎で、「インドもなかなかやるやん」と感心しました。
インドで再両替はしない?
インドは物価が安いものの、両替にはクセがあります。「日本円は米ドルより弱い」「空港のレートは悪い」ことは想定していましたが、コルカタ空港で両替できたところは1か所だけで比較することができず、当然、レートは悪い。
しかも、表示されている再両替のレートが極端に悪い。空港内の売店の価格の高さといい、コルカタ空港は金をむしり取ろうとする施設のように感じました。インドルピーへの両替はやむをえず空港で行いましたが、インドルピーの再両替はコルカタ空港では行わず、バンコク市内の両替所でタイバーツに両替しました。
インドのタクシーと言えばアンバサダー 生きたまま吊されて運ばれている鶏さん インドのチャイは素焼きの器でいただく
ダージリンヒマラヤ鉄道に乗れなかった余波で、1日早くタイ・バンコクに入り、アユタヤ観光することにしました。
バンコク・ドンムアン空港に朝4時30分に着陸。ぼ~っとしながらタイに入国しました。1階のコンビニでパンとジュースを買い、パクつく。もちろん一服も。
ドンムアン空港の利点は、タイ国鉄に直結していることです。今回訪れるアユタヤも、バンコク中心部に向かわなくても直接アプローチできます。ただ、今までは地上路線でしたが、高架の路線・駅に変わったので初めてのアプローチになります。
空港の案内表示に従い、南へ。国内線の第2ターミナルの2階をひたすら歩きます。右手前方に高架線が見えているものの、なかなかたどり着かない。ようやく右に折れる高架橋にたどり着き、駅に到着しました。切符売り場でアユタヤまでと告げると難なく発券。20THB(=84JPY)と、相変わらず安い。ただ、出発まで1時間近くある。駅に食堂のような食事ができるような施設も見当たらず、高架を降りてタバコをふかすぐらいしか時間を潰す術はなさそうです。
遠くに駅が見えてきた 空港とさよなら 1時間以上乗って84円とは安い
思いのほか満員
コンコースでしばらくぼ~っとして、出発時間近くにホームに上がったところ、すでに列車が来ていて、慌てて乗り込む。乗り込んで更に慌てたのは満員だったこと。土曜日で観光に出ようとしている人が多いのか、思いのほか多くの人が乗車していました。
次の駅でもまだ乗り込んできます。すると2人組の女性が私の席にやってきた。やばっ、指定席制なんだ。リュックを網棚から取り、切符を見返す。本来の自分の席を見つけ、座る。疲れているのでうとうと…、目が覚めると、既にアユタヤ駅に着いていて、危うく乗り過ごすところでした。
戻りはのんびり?
菩提樹の根に埋もれた仏頭があるワット・マハタートや3つの仏塔が並ぶワット・プラシーサンペットなど、自転車を借りて世界遺産アユタヤを堪能しました。時間がなくて川エビのグリルを食べ損なったのが唯一の心残り。
自転車を返却し、渡船に乗ってアユタヤ駅に戻りました。
洗濯ばさみで地図をかごにくっつけるのがアユタヤ流 有名なワット・マハタートの仏頭 渡船で駅に戻る
まぁ、最初に来た列車に乗ればいいや、と高をくくっていた。切符売り場で聞くと、「もう列車が来ているよ」とあおる。20THB払い、慌てて預けていたリュックを受け取り、列車に乗り込む。16時38分、出発しました。
ドンムアン空港を眺めつつバンコクの中心へ
慌てて乗り込みましたが、車中はのんびりしたムードが。指定の席に座らずとも1BOXを独占することができました。窓を開けて風を浴びよう。
ドンムアン駅近くでは。離陸直後の機体を眺めつつ、ラストラン。クルンテープ・アピワット(Krung Thep Aphiwat)中央駅に17時54分到着しました。
アユタヤ駅を出発 ダークレッドラインの列車とすれ違う
ドンムアン空港を離陸したエアアジア機 クルンテープ・アピワット中央駅(元はバンスー駅と言われていたところ)
「深夜特急」(沢木耕太郎著 新潮文庫)
説明は不要でしょう。ただ、この本で描かれたコルカタは、今はもうありません。単なるアジアの大都市になっています。その点は少し残念だった。